入社時の誓約書
こんにちは。会社設立パートナーズ大阪の社会保険労務士 清田典章 です。
会社設立にあたり有益な情報等を、各専門家がご紹介してまいります。
本日は、社会保険労務士 が人事・労務の観点から有益な情報をお伝えさせて頂きます。
今回は、従業員が入社した際に交わしておきたい、入社時の誓約書についてお話させて頂きます。
入社時の誓約書とは、特に会社で守ってもらいたい規律をピックアップし、それを守ることを約束させる文書です。
内容は、主に次のような項目を定めるのが一般的です。
1.採用時の提出書類に偽りがないこと
2.会社の諸規則、服務規律を守り、上司の指揮命令に従うこと
3.不正行為や、職場秩序を乱すような行為をしないこと
4.機密事項や会社の不利益となる情報を外部に漏らさないこと
5.故意又は重大な過失により、会社に損害を与えた場合は、その損害を賠償すること
6.会社の信用を失う行為や、名誉を汚す行為をしないこと
7.会社の人事異動に従うこと
この他にも、会社で守ってもらいたい規律を記載し、これらを守ることを約束させます。
ただし、予め損害賠償や、罰金の金額を定めたり、「残業代は支払わない」、「労働組合には加入しない」等といった内容は、法律に違反する為、記載しても無効となります。
誓約書は、民法では、その内容が合理的で、法律上も適当な内容である限り、有効な「契約」となり、遵守を求められます。
違反した場合、その内容により損害賠償などを求められることがあり、トラブル等で裁判になったときにも、立派な証拠になりえます。
実際に会社で制裁を加える場合は、就業規則に違反したことを理由に制裁を加えることになりますので、誓約書の内容は、就業規則にも定めておき、違反した場合は制裁の対象となることを記載しておく必要があります。
入社時の誓約書は、採用後のリスクヘッジや、規律維持のためにも、提出してもった方が良いでしょう。
次回は、「秘密保持誓約書」についてお話させていただきます。
「秘密保持誓約書」とは、会社の秘密情報や、業務上知り得た個人情報などの秘密情報を外部へ漏らさないことを約束させるものです。ぜひ業務にお役立て下さい。
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